2015年9月10日木曜日

『 脇祖さまの報恩会 』立正佼成会春日井教会にて


『 脇祖さまのご生涯  慈悲の歩み 』のご本を読ませて頂きました。

二回半の読み込みとなりました。
半というのは、付箋のついた個所を拾って読むと言うことです。

一回目では、布施のことばが強烈に残り。
二回目では、六波羅蜜が出てきて残り。
三回目では、これは法華経であり、妙法であり、南無であるの想いが結論となった。

また、報恩と言うのは、先達を見習うということであると思っています。

ですから、「 慈悲の歩み 」は南無 妙法蓮華経であり、脇祖さまを見習うことで
我々が菩薩道を歩んでいけるということです。

四無量心 ( 慈悲喜捨 ) は、菩薩の心の根本。
( 存在するものは、全てに備わっていると考えています ) 
四摂法 ( 布施、愛語、利他、同事 ) は、菩薩として、他者への実践方法。
これを基本として菩薩道を歩いてゆく。

そして、菩薩としての自身への実践修行は六波羅蜜であり、その特質は 一即一切 ですから、
最初の布施波羅蜜は、他の五つの波羅蜜と相互依存的に存在しています。

つまり、一つの波羅蜜には、他の五つの波羅蜜が同時に働いていると言うことになります。
布施だけ、持戒だけ、忍辱だけ、精進だけ、禅定だけ、般若だけという
別々の実践として、心の中で働いているわけではありません。

特に無畏施という、無私性の働きの中に他の五つの波羅蜜は輝きを増して作用しています。

今回の機会を得て、今までの自分自身の六波羅蜜を反省して、
より親しみやすい六波羅蜜を目指してみました。

⚫️ ⚫️ ⚫️  今までのマイナス的表現の六波羅蜜 

① 布施( ふせ )                財施、法施、無畏施 ということを、しなければならない。
② 持戒 ( じかい )           戒を守らなければならない。
③ 忍辱 ( にんにく )       ガマンしなければならない。相手を責めてはならない。
④ 精進 ( しょうじん )    よい結果がでなくても、いやでも、続けなければならない。
⑤ 禅定 ( ぜんじょう )    心を落ち着けなければならい。自己を正当化してはならない。
⑥ 般若 ( はんにゃ )        相手のことを思っていれば、智慧はでてくる。

◯ ◯ ◯  プラス思考の親しみやすい表現の六波羅蜜

① 布施 とは、ものおしみの無さ ( 無私性 ) と他者を受容する力。
② 持戒 とは、日常生活の指針と誓願。
③ 忍辱 とは、すべてを受け入れる包容力。
④ 精進 とは、識の中に、ネガティヴな種を植えない、成長させない。
                        識の中にある、 ポジティブな種に水をやり維持し成長させる。
⑤ 禅定 とは、止観 ( 静まる、集中する、深く観る ) 。
                        呼吸法による心身一体( 心身一如 ) の継続訓練。
⑥ 般若 とは、理解することから始まる。無常、無我、涅槃 ( 平安 ) のリアリティーはある。



最初に「 布施波羅蜜は、他の五つの波羅蜜と相互依存的に存在しています 」と申しました。
また「 その特質は 一即一切 ですから 」とも申しました。

つまり、皆さんが学ぶ教えや経典の理解を進めるとき、四摂法 ( 布施、愛語、利他、同事 ) を実践するとき、現実世界のリアリティーとして自分自身がそこに居る ( 存在している ) ことを認識して見聴きして、実践に結びつけて欲しいと思います。自分みがきの六波羅蜜も然りです。

その結論。
この現実世界は、存在するものが、なに一つ欠けても存在できず。また、なにも隠してはいず。ものおしみもせず。存在は変容を続け、お互いがお互いを受け入れる包容力を持ち、存在それぞれは呼吸をして作用 ( 働き )し、お互いを必要とし、何も求めない。独立した存在は無く、相互依存的にして平安である。現実世界のリアリティーの中に全てはある。

この話しの続きは、次を観てください。
2015年5月1日「 他への理解と思いやり 東野小学校 6年生 57名 」を観てください。
2015年7月19日 「 人として大切なこと 」を観てください。

 私の目標      宮沢賢治  「 雨にもまけず 」

              雨にもまけず
              風にもまけず
              雪にも夏の暑さにもまけぬ
              丈夫なからだをもち

               欲はなく
               決して瞋 ( おこ ) らず
               いつも静かに笑っている

                一日に玄米四合と
                味噌と少しの野菜を食べ

                あらゆることを
                自分の勘定に入れずに
                よく見ききし、わかり
                そして わすれず

                 野原の松の林の陰 ( かげ ) の
                 ちいさな萱 ( かや ) ぶきの小屋にいて

                 東に病気のこどもあれば
                 行って 看病してやり

                 西に 疲れた母あれば
                 行って その稲の束を負い

                  南に死にそうな人あれば
                  行って 怖がらなくてもいいと いい

                  北に 喧嘩や訴訟があれば
                  つまらないから やめろといい

                   日照りのときは 涙をながし
                    寒さの夏は おろおろ歩き

                    みんなに でくのボーとよばれ
                    ほめられもせず
                    苦にもされず

                     そういうものに
                     わたしは なりたい